音響デザイナー・矢野桂一が紡ぐ『フィギュアスケート音楽』の世界(前編)
victorysportsnews.com
華やかなフィギュアスケートの世界。もちろん主役は選手ですが、その陰で選手を支え、光を与えるたくさんの方々が存在します。
音響デザイナーの矢野桂一さんもその一人。
あくまでも本業は会場での「音響(PA)」だという矢野桂一氏。フィギュアスケートに携わって30年以上、世界大会ともなれば一度に100組300曲以上ものプログラム曲を管理することになる。事前の調整や直前リハーサル、本番でのきめ細かな仕事に、関係者、特に選手やコーチたちに全幅の信頼を置かれている。
試合には世界中から選手が集まるので、扱う曲数もパンパないでしょう!
その後もメールでのやり取りは続いた。「ここはあと5秒欲しい」とか、「最後は気がつかないくらいにテンポを上げて、時間内に収めたい」とか。練習が進むにつれ、「ラストに太鼓が欲しい」「ここに“間”を入れたい」など、最終的には33バージョンの『SEIMEI』が作られた。矢野さんは当時を回想して笑う。
昔よりも音作りに重きを置く選手が多くなりましたね。
特に羽生選手はこだわりが強いようです。
今まで、どちらかと言えば好意的な声の方が多かったという。例えば、高橋大輔選手(当時)がアコーディオニストCOBAの曲を使用した時も、かなり多くの部分を編集していた。
高橋大輔さんのこの曲、たしかバンクーバーのショートでしたよね。
前年に怪我をして、そのまま引き継いで2年越しの曲だった気がします。
とても素晴らしい編曲でした!
後半記事も楽しみです♪